• 5月6日東京ドーム 4団体世界スーパーバンタム級タイトルマッチ 井上 尚弥(統一王者、大橋) vs ルイス・ネリ(メキシコ)
  • 5月6日東京ドーム WBA世界バンタム級タイトルマッチ 井上 拓真(WBA王者、大橋) vs 石田 匠(井岡)
  • 5月6日東京ドーム WBO世界バンタム級タイトルマッチ ジェイソン・モロニー(WBO王者、オーストラリア) vs 武居 由樹(大橋)
  • 5月6日東京ドーム WBA世界フライ級タイトルマッチ ユーリ阿久井政悟(WBA王者、倉敷守安) vs 桑原 拓(大橋)

BOXING FES 5.8 試合翌日会見

2016.5.9 大橋ボクシングジム 

(大橋会長)
昨日はありがとうございました。両チャンピオンとも防衛できて、とてもうれしく感じております。尚弥は拳がご覧の通りで、大変なアクシデントの中、見せ場も作り、長いボクシングキャリアの中でも最高の宝物に等しい経験を積めたのではないかと思います。八重樫の方も持ち味の粘り強いボクシングができたと思います。ただ昨日1日、大橋ジム全選手が怪我にまみれ、体調不良のアクシデントのあるなか、チャンピオン達が結果を残してくれたのは良かったですね。
井上尚弥選手へ。昨日試合が終わってからどのように過ごされましたか?
(井上尚弥)
昨日は家へ帰ってからすぐにぐっすりと。よく眠れました。昨日の映像などはまだ見てませんね。
12ラウンド戦ってみて、良かった点、悪かった点は?
(井上尚弥)
良かった点としては、先ず勝てたことと、色んな戦い方を試せたことですね。次につながる課題だとかキャリアを積めたのは良かったと。拳を痛めて、いろいろ考えながら12ラウンド戦えたのはいい経験になると思います。
課題としてはどんな点をあげていますか?
(井上尚弥)
ディフェンスの部分で課題が残りました。試合でリードしておきながら、無駄なパンチをコツコツと貰ってしまったので、今後はそのへんの相手のパンチを外しておかないといけませんね。
最終ラウンドでダウンを奪いましたが、あのへんの手応えはいかかでしたか?
(井上尚弥)
やはり倒しきりたかったですね。
井上真吾トレーナーへ。昨日の良かった点、悪かった点は?
(井上真吾トレーナー)
良かった点は、拳のアクシデントがあった中、最後倒すまで戦い抜けたことは良かったですね。自分も尚弥もなんですが戦略的に、今までがいい勝ち方だったので、そのイメージを持ちすぎて行き過ぎてしまったのが反省点ですね。前半足を使って中盤に崩しながらフィニッシュするという流れが良かったんですけどね。もっと楽な戦い方ができたと思うんですが、狙いに行ったり、逆にパンチ貰ったり、いろいろと課題は見つかりました。
井上尚弥選手へ。今の体の状態は?
(井上尚弥)
拳は腫れてますけど、打撲だと思うので一ヶ月もすれば打てるようになると思います。
八重樫選手へ。昨日試合が終わってからどのように過ごされましたか?
(八重樫)
自宅へ帰りました。はい、家族がいる方の家です。今朝は圭太郎は遅刻気味に学校へ行きました。2人の娘達はまだ寝てました。
昨日の良かった点、悪かった点は?
(八重樫)
一番の収穫は勝てたことです。それ以外は反省点だらけだったので、色んな事をもう一度見直す必要があるかと思っています。反省点は有り過ぎてちょっとすぐには言えないですね。ただ試合でやりたいことや方向性は出せたとは思っています。
最後の2ラウンドで前に出ていった場面はどうですか?
(八重樫)
あの展開で色んな事をやろうとしていたのですが、どれもこれもハマらずにシックリ来なかったので、もう潰しにいくしかないかなと。ある意味もうそれしかなかったなと。
松本好二トレーナーへ。トレーナーから見て、良かった点、悪かった点は?
(松本好二トレーナー)
良かったのは勝てたことですね。練習で調子が良かったんですが、途中でアクシデントがあって、不安があってごまかしながらやってきたので、その中で勝てたのは、八重樫の根性が勝利を手繰り寄せたんだと思います。反省点はこれから2人で話し合っていきたいと思います。
会長から見て2つの世界戦をどう見ていますか?
(大橋会長)
尚弥の試合は、あの拳の状態ですから最後は流して勝ちに徹するのが戦略的に普通だと思いますが、責任感があるというか見せ場を作るという気持ちに感動しましたね。手が痛くて折れても打ちにいくというのはね。まだ10戦しかしていないですけど、プロ根性の塊だと思いますね。

八重樫の場合は、松本トレーナーが言った通りアクシデントがあって、1ラウンド目に左のボディの空振りの後のカウンターが打てないのを見て、今日は厳しい試合になるなという試合の出だしだったのですが、よく勝利に結びつけたなと。2人ともよくやったと思います。
八重樫選手へ。先程からアクシデントの話が出てますが、どういう状態なんですか?
(八重樫)
そうですね。原因がわからないのですが、だいたい3週間前くらいから左の肩に違和感(診断結果で左肩肩甲下筋損傷、左肩関節唇損傷と判明)があって、特にアッパーを打つとかなり痛みが走るので、色んな方にサポートしていただいて、何とか試合までこぎ着けたという感じです。怪我というのはスポーツ選手には付きものなので、それは言い訳にはできないですから。その中で何とか生き残れたのが救いですね。
井上尚弥選手へ。今年の目標としては?
(井上尚弥)
今年は防衛戦、統一戦ができたらいいなあと思います。
試合後はどのくらい休養しますか?
(井上尚弥)
拳はまだ使えないですけど、それ以外の練習はできるので1週間くらいしたら始動したいと思います。
八重樫選手へ。今回の試合がキャリアにどう影響すると思いますか?
(八重樫)
キャリアと言っても、もうボクもそんなに若くないので、1つ1つの試合を確実にクリアしていくだけです。
試合後はどのくらい休養しますか?
(八重樫)
自分は結構休みますね。(笑)

まず肩関節の治療に入りますんで、そこをしっかり直して、また松本さんといっしょに作っていければいいかなと思っています。
試合が終わって自分の時間ができると思いますが、どのように過ごされる予定ですか?
(八重樫)
ボクは自分の時間というのはないですから。家に帰ればみんなの時間になります。(笑)
(井上尚弥)
奥さんと旅行行ったり、美味しいもの食べたり、ゆっくりしたいですね。
八重樫選手へ。肩の治療はどのくらいかかるのでしょう?
(八重樫)
今まで麻酔を打ったり、だましだまし無理してやっていたので、これから病院行って検査してからという段階なのでまだわかりません。肩の状態を元に戻していく作業になると思います。ただ左肩以外は大丈夫なので練習は治療中でも再開します。
井上尚弥選手へ。拳の治療は?
(井上尚弥)
いえまだ昨日の今日なのでアイシングしただけで、これから病院で診察してもらうところです。指を動かしたりするのは全然大丈夫です。